NEMとはネムという仮想通貨です。
ブロックチェーンという方式で分散型台帳で通貨を流通させています。
ビットコインなどの既存通貨とアカデミック(研究レベルの理論)を組み合わせてブロックチェーンを使った仮想通貨を作ったというものです。
基本的なブロックチェーンの仕組みは【今さら聞けない】ビットコイン(Bitcoin)の仕組みやイーサリアム(ethereum)とはメッセージング・プラットフォームで紹介しているので参考にしてください。
NEMの特徴としては以下の三つ
- Multisig が可能なのでより安全
- カタパルトで金融機関にブロックチェーンを!
- POI(Proof of Importance)を使ってること
という三つです。
それぞれみていきましょう。
Multisig(マルチング)が可能
マルチングとは複数の秘密鍵がアカウントに紐づくことを可能にしていることです。
通常は仮想通貨のアカウントに対して一つの秘密鍵を用意します。そしてその秘密鍵が財布の鍵なので大事に大事に保管して、他人に絶対に漏れないようにしますよね
それが、秘密鍵を複数使えることになると、
より安全!
ということになります。
カタパルトって 銀行がお好き
そもそもカタパルト(Catapult)って何よ?
語源を調べようと思ったらこれが出てきました。投石機!!
怖っ!!(||゚Д゚)
既存の他の仮想通貨に一石を投じる、という意味が込められているんですかね。。。
では本題に入ります。
カタパルトが導入されると金融機関が統合に乗り出しやすくなる!
これがNEMの望んでいることです。
もちろんアーキテクチャの見直して無駄を省き、実装言語をJavaからC++にして高速化を図ったという側面もあります。
しかし、一番の大きい点は、Catapultの強力な抽象化レイヤは、インストール済みのソリューションを妨害せず、円滑に 結合できる!ということなんです。
下図でいう”Abstraction Layer”の部分ですね。
金融機関は彼らのビジネス業務 にとってより適切な時系列(旧来の特定の標準への依存を減少させたタイミング)で、シス テムをブロックチェーンプラットフォームへ移行することが可能になります。
日本語版: http://mijin.io/catapult_whitepaper_ja.pdf
英語版: https://www.nem.io/catapultwhitepaper.pdf
スマートコントラクトはあえてない
カタパルトのホワイトペーパーに記載されているが、
ほとんどの金融機関はスマートコントラクト的な機能を持っている。それにはたくさんのお金を投入していてシステムも複雑だし、レガシーだ。機関はそれらを全く新しいものに置き換えることが難しいと判断しているので、NEMは違ったアプローチをとる。
イーサリアムはこれらのコントラクトを改ざんできないようにブロックチェーンに取り込んでしまっているが、これはすでにスマートコントラクト的な機能を実装している機関にとってはシステム移行の際の機能担保という点で障壁です。なぜならバグが混入していても治せないからです。
こういった機能をいかにして取り込むか、あるいは別途処理するか、と言った問題は銀行側 の判断に任せるべき、というのがNEMの見解で、NEMのソリューションにはス マートコントラクトそのものの機能はありません。
その変わり、CatapultのAPIゲートウェイにより、他のシステムとブロックチェーンが容易に組み合わせ 可能なものとなります。つまり既存のスマートコントラクトの機能をブロックチェーンを組み合わせはAPIを使うだけでいいように設計しています。
ある意味でNEMは、ブロックチェーンが 何のために設計されたのかに立ち戻り、分散台帳の管理に集中することを選んでいるようです。
POI(Proof of Importance)を使ってること
ノードどうしで取引が正しいかどうか判断するときにブロックチェーンではコンセンサスをとる必要がある。ビットコインはPOW(Proof of work)でノードの力技で行ったいるのに対し、NEMでは独自のアルゴリズムで各アカウントにインポータンス(信頼度)に関するるスコアをつける。
これによって、これまでの電力消費型のコンセンサスアルゴリズムではなく、公平で迅速なブロック認証を可能にしている。
また悪意のあるノードからの攻撃を最小限にするために、いいえれば、怪しいノードを特定するためにEigentrust++の改良版を実装して利用しています。
Eigentrust++の内容はこちらで紹介されています。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
NEMの特徴としては以下の三つ
- Multisingが可能だから速い!
- カタパルトで金融機関にブロックチェーンを!
- POI(Proof of Importance)を使ってる、だから持続可能!
という特徴を紹介しました。
最後に、ネムのコンセンプトの根底は
「NEMは、ブロックチェーンが 何のために設計されたのかに立ち戻り、分散台帳の管理に集中」
というものなので、これに将来性があると感じれば買いではないでしょうか。
類似の通貨が出てきた時の比較の時の参考になればと思います。
NEMはZaifで取り扱っています。口座開設がまだの方はこちらで詳しく説明しています。
参考・参照
NEM: ホワイトペーパーはこちら
日本語版: http://mijin.io/catapult_whitepaper_ja.pdf
英語版: https://www.nem.io/catapultwhitepaper.pdf